今回は、すね防具を線画で分解してみました。
すね防具は、前後に分割される2枚の鈑金で構成されているようですが、まずは、2枚の鈑金が合わさった状態を考えてみました。以前アップした【プレートメイル】の記事中を作成した頃にはあまり深く考えていなかったんですが、すね防具の前後2枚の鈑金が、どの程度重なっているのか?という事を、今回は頑張って空想してみました。
左図の【うすいグレー】の部分が、このくらい鈑金が重なるのでは?という部分です。【すね側(前側)】のパーツが、【ふくらはぎ側(後側)】のパーツに被さっています。図中左側のイメージは脚の内側となる部分ですが、こちらは、後側のパーツに突起が設置されていて、前側のパーツに用意された穴に合わせる構造になっていると思うので、おのずと【鈑金の重なる部分】が想像できますね。
問題なのは脚の外側、【蝶番】が設置される側の鈑金の重なり具合ですが、今回私は、内側と同じ程度の重なり具合だった。という空想をしてみました。そういった考え方で、前後の鈑金を線画で分離してみました。
【うすいグレーの部分】は、鈑金が重なっただろうなぁという部分です。図中、左側の図では、後側の鈑金に突起が見えます(ただの円ですけが…)。その合方、前側の鈑金には、適合する穴があります。
図中、右側の図です。蝶番パーツの位置が、前側のパーツでは鈑金の端に、後側のパーツでは、鈑金の端から少し入った位置となっています。後側のパーツの黒い部分ですが、こんな感じで鈑金が【切りかいて】あったのではないかな?と考えています。鈑金を重ねた際、切りかきがないと、蝶番固定用の部品が干渉してしまって、鈑金の重なりに隙間が発生してしまうと思うからです。
図中、下端の図は、すね防具を開いてみたイメージです。小さくて詳細が確認できませんが、そうなんです。詳細は自信がないのでこのサイズにしました!
でも、この小さな図だけを見ても、【鈑金の重なり具合と蝶番の設置位置によっては、蝶番の動作に影響があったのでは?】と感じます。そのように考えると、蝶番側の鈑金の重なり量は、もっと少なかったのかもしれません。ただ、蝶番の構造が、丈夫だが遊びが適度にあって自在に動く。といったものであったならば、そういった心配も必要ないのかもしれないなぁ…などと、当時の技術に思いをはせると楽しいのであります。
そのように考えると、甲冑を描くときに、蝶番などのパーツは多少大雑把に、大らかに、少し遊びをもたせて描くのもいいのかな?と感じます。
それでは、今回はこのくらいで。